【143話】単位の今昔 小学二年生の孫に「一デシリットルは何リットルか」と聞かれて、大人連中が「はて?」と考え込んでしまいました。そういえば、中学生のころに、単位の覚え方を習った記憶があります。 「キロキロとヘクトデカけたメートルがデシに追われてセンチミリミリ」(k、h,da、m、d、c、m) キロ(k)は一〇〇〇倍、ヘクト(h)は一〇〇倍、デカ(da)は一〇倍、センチ(c)は一〇分の一倍、デシ(d)は一〇〇分の一倍、ミリ(m)は一〇〇〇分の一倍です。従って、一デシリットルは一〇分の一リットルということになります。 それでも、この単位はキロやセンチやミリに比べてあまり使われなくなりました。ヘクトは気圧のヘクトパスカルや広さのヘクタールで少し聞きなれていますが、デカは全く耳にしません。 最近、子供が買ったコンピューターのハードディスクの容量が、一テラ(T)と聞いて驚きました。今から40年ほど前に、ベーシックのソフトを組んで動かしていたころには、数キロバイトの容量だったのが、いつの間にか、メガ(M)バイトになり、ギガ(G)になり、テラ(T)になりました。西洋の数の単位は三ケタずつ上がっていきますので、一Tは一〇の十二乗ということになります。さらに三ケタづつ、ペタ(P)、エクサ(E)、ゼタ(Z),ヨタ(Y)と上がっていきますが、生きている間にはお目にかかれない数字のようです。 大学生時代に見た科学空想映画「ミクロの決死圏」は当時としては、画期的な特撮映画で、胸躍らせて見入ったものですが、このミクロ(マイクロ)はミリ(m)の一〇〇〇分の一倍です。細菌やカビなどの微生物の世界です。ウイルスはさらに一〇の三乗小さいナノ(n)の世界になります。さらに三ケタずつ小さいピコ(p)、フェトム(f)、アト(a)、ゼプト(z)、ヨクト(y)の単位が用意されています。このように西洋では数値は三桁ごとに区切られています。 一方、日本では、四ケタごとに、万、億、兆、京、垓、(杼 )、穣、溝、澗、正、載、極、恒河沙、那由他、不可思議、無量大数と大きくなって、無量大数は一〇の六八乗と想像を絶する大数です(これらの単位は別の説もあります)。小さい方は一ケタごとに、分、厘、毛、糸、忽、微、繊、沙、塵、埃、渺、漠、模糊、逡巡、須臾、瞬息、弾指、刹那、六徳、虚空、清浄となり、清浄は一〇の二十一乗分の一です。日本の単位の極めて大きい数字や小さい数字は仏教に由来するものが多いようです。 このような数字に見いっていると、自分が大きいのか小さいのか分からなくなりますが、この不可思議な世界を刹那的に過ごすのはよそうと思っています。抹香臭い話になりました。
小学二年生の孫に「一デシリットルは何リットルか」と聞かれて、大人連中が「はて?」と考え込んでしまいました。そういえば、中学生のころに、単位の覚え方を習った記憶があります。
「キロキロとヘクトデカけたメートルがデシに追われてセンチミリミリ」(k、h,da、m、d、c、m)
キロ(k)は一〇〇〇倍、ヘクト(h)は一〇〇倍、デカ(da)は一〇倍、センチ(c)は一〇分の一倍、デシ(d)は一〇〇分の一倍、ミリ(m)は一〇〇〇分の一倍です。従って、一デシリットルは一〇分の一リットルということになります。
それでも、この単位はキロやセンチやミリに比べてあまり使われなくなりました。ヘクトは気圧のヘクトパスカルや広さのヘクタールで少し聞きなれていますが、デカは全く耳にしません。
最近、子供が買ったコンピューターのハードディスクの容量が、一テラ(T)と聞いて驚きました。今から40年ほど前に、ベーシックのソフトを組んで動かしていたころには、数キロバイトの容量だったのが、いつの間にか、メガ(M)バイトになり、ギガ(G)になり、テラ(T)になりました。西洋の数の単位は三ケタずつ上がっていきますので、一Tは一〇の十二乗ということになります。さらに三ケタづつ、ペタ(P)、エクサ(E)、ゼタ(Z),ヨタ(Y)と上がっていきますが、生きている間にはお目にかかれない数字のようです。
大学生時代に見た科学空想映画「ミクロの決死圏」は当時としては、画期的な特撮映画で、胸躍らせて見入ったものですが、このミクロ(マイクロ)はミリ(m)の一〇〇〇分の一倍です。細菌やカビなどの微生物の世界です。ウイルスはさらに一〇の三乗小さいナノ(n)の世界になります。さらに三ケタずつ小さいピコ(p)、フェトム(f)、アト(a)、ゼプト(z)、ヨクト(y)の単位が用意されています。このように西洋では数値は三桁ごとに区切られています。
一方、日本では、四ケタごとに、万、億、兆、京、垓、(杼 )、穣、溝、澗、正、載、極、恒河沙、那由他、不可思議、無量大数と大きくなって、無量大数は一〇の六八乗と想像を絶する大数です(これらの単位は別の説もあります)。小さい方は一ケタごとに、分、厘、毛、糸、忽、微、繊、沙、塵、埃、渺、漠、模糊、逡巡、須臾、瞬息、弾指、刹那、六徳、虚空、清浄となり、清浄は一〇の二十一乗分の一です。日本の単位の極めて大きい数字や小さい数字は仏教に由来するものが多いようです。
このような数字に見いっていると、自分が大きいのか小さいのか分からなくなりますが、この不可思議な世界を刹那的に過ごすのはよそうと思っています。抹香臭い話になりました。

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