【133話】木の芽/アケビ(木通)
一般に「木の芽」といえば、「木の芽田楽」といった山椒の芽しか思い浮かばないのですが、木の芽は関東ではタラの芽で、越後の人はアケビの芽を思い出すかもしれません。
所変われば品変わるで、今までアケビについては、秋にみのる紫の実のことしか眼中になかったのですが、山菜関連の書物に、アケビの芽(木の芽)の料理法が載っていたので紹介します。
アケビの芽は生で食すのもよろしいが、さっと湯をかけ、おひたし、和えものにし、また、からし醤油でもおいしく、生(キ)醤油だけでもおいしくいただけます。それでも少し癖があると思う人には、少々塩を入れてうで、だしを使って醤油で味付けしたタレで食せばさらによい、とのことです。
秋の山歩きの楽しみのひとつは、疲れと喉の渇きを癒してくれる木の実に出会うことです。中でも、アケビの実を見つけたときは特にうれしくなります。
ふたつに割れた紫色の大きな生の果実の中に種子を包む甘い胎座があります。それを口にほおばると、甘いものがなかった時代の思い出もよみがえり、なんだかほっとした安らぎを感じるのです。
果皮は、ほろ苦さがありますが、内部にひき肉を詰めて油で揚げたり、刻んで味噌炒めにするなどこちらは山菜料理として親しまれています。乾かしてから、もどして食べる方がおいしいという人もおられますが、これは雪国の保存食で、天ぷらは美味だそうです。
アケビの仲間は世界に20品種ほどあります。日本ではアケビ、ミツバアケビとその雑種であるゴヨウアケビがよく見られます。
和名のアケビの語源は、アケビの果実は熟すると割れて、中の果肉が見えるようになるので、「開け実」から転じてアケビになったとの説が一般的ですが、割れた実が人の「あくび」に似ていることから「アケビ」になったとの説もあります。


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