【106話】身近な薬膳(陰陽)
三寒四温。ひと雨ごとに土の黒さが増し、雀やヒヨドリの囀りも柔らかく感じられるようになってきました。春は足元までやってきています。
季節の変わり目は何かと体調を崩しやすい時季ですが、特に春は杉や檜の花粉の飛び交う季節でもあり、それに加えて新型インフルエンザのパンデミックが予想され、白マスク軍団が巷を席捲しています。
さて、そんな中、「身近な薬膳」と題して話題を提供しましたところ、多くの方から反響がありました。食を楽しみながら体調を調える「身近な薬膳」は、これからの食のあり方を考える一方かもしれません。
昔から中国ではお医者さんにランク付けがあって、未病を治す「食医」、病気を治す「病医」、外科手術を担当する「傷医」、動物の疾病を治療する「獣医」と分かれています。
「食医」は今でいう内科医と栄養士を兼ね備えた医師で、半病人を含め病気になる前に病気を治す「食医」を最高の医師と位置付けています。従って、薬膳は東洋(漢方)医療の一翼を担っていて、薬膳を考えるには若干の東洋医学の基礎知識が必要となります。
まず、陰陽についてお話します。世の中は「陰」と「陽」の相反するものがバランスを保って存在しているとの考えです。明暗、寒熱、乾湿、表裏、静動、上下などあげればきりがありません。
人の体は陰陽のバランスが保たれ体調を維持していますが、それがどちらかに偏ると体調を崩し病気になります。身体が冷えたり逆に熱が出たり、体液が多くなりすぎたり乾燥したり、心臓が弱くなったり働きずぎたり、どちらにしても健康な状態ではありません。
体の冷えている時は温める食材が必要ですし、熱がある時は冷やす食材を摂らなくてはなりません。薬膳では、栄養素、カロリーなどよりも、熱性、温性、平性、涼性、寒性といった食材の性情を重要視します。
追記:花粉症は水毒(体内の不要水分)による冷えが一因と考え、体を温めて水を駆逐する「小青竜湯」がファーストチョイスとして用いられますが、冷えのきつい時は「苓甘姜味辛夏仁湯」がお勧めです。
コメント
コメントを投稿