【104話】身近な薬膳(冬の養生薬膳)
地球温暖化がいわれていますが、冬には欧州でもアメリカでも局地的な大雪に見舞われ、日本も寒波襲来で寒い冬がやってきています。
冬は五行では水(スイ)に属し、外因邪気は寒邪です。寒邪には3つの特徴があります。
第1は、寒邪は陰邪で陽気を傷つけ、悪寒・悪風・震え・下痢・冷えなどの症状が現れます。
第2は、凝滞性により身体が固くなりやすく、頭痛・体痛・胃痛・腹痛・関節の疼痛・足腰の痛みなどの症状が現れます。
第3は、収引性により身体が縮こまりやすく、筋脈・関節などの痙攣、四肢屈伸が出来にくくなり、足の痙攣・気管支炎・脳血管疾患などの発症率が高くなります。
従って、薬膳では、気を補い陽を温めて身体を助ける(補気助陽)ために、粳米・糯米・長芋・じゃがいも・いんげん・栗・胡桃・干し椎茸・鶏肉・羊肉・鹿肉・海老・ナマコなどの食材を用います。
また、血を養い、陰を補充する(補血滋陰)ためには、ほうれん草・人参・百合根・いか・豚肉・豚のレバー・鶏のレバー・落花生・ライチ・葡萄・銀耳・胡麻・ムール貝・カキ・スッポンが効果的です。
さらに、気を巡らせ、血流をよくする(理気活血)には、蕎・らっきょう・青梗菜・慈姑・グリーンピース・刀豆・ジャスミン・玫瑰花・みかん・桃仁・酢・酒を用い、臓腑を温め、体内の寒気を散らす(温裏散寒)には、蕎・韮・唐辛子・生姜・山椒・茴香・羊肉・鹿肉・ナマコ・海老を使います。
冬には体を温める食材(温材)をとることは当然ですが、血の巡りをさらに良くするには気の巡りを良くすることも必要です。
最近は特に、低体温化が話題となっています。体温を上げると、血液の流動性が増し、細胞の隅々まで栄養が行き渡り、健康増進・美容には良いことずくめですが、体温上昇の食事からの効果は一過性ですので、適度な運動で筋肉を鍛えることが重要になってきます。
寒い冬、部屋の中で縮こまっているよりも、野に出て、弱い日差しでも太陽の光を体いっぱいに受けることが大切でしょうね。木々の梢には厚い衣に包まれた花芽が春を待っていますし、地面に顔を近づけると、春野を彩どる草花の芽生えが始まっています。
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