【040話】カンゾウのごま和え
かんぞうの胡麻和え
新潟空港でレンタカーを借りて山形県の小国に向った時のことです。しばらく走ると、自動車専用道路に入りますが、その標識を見て驚きました。新潟も交通事情が悪くなったのか、新潟市内を迂回するバイパスがありました。それも三つもバイパスを通すとはすごいことです。バイパスを一本増やせば、新バイパスです。さらに増やして新新バイパスということでしょうか。
新新バイパス
同乗の地元の人に聞きましたところ、彼は笑いながらこう云いました。「新新バイパスとは新潟と新発田(シバタ)を結んでいるバイパスのことですよ。新潟に三本もバイパスつくってどうするんですか。」 しかし、このバイパスはひどく交通量が多いですね。
へぎ蕎麦
途中、昼飯時になり、山形名物の「へぎ蕎麦」を食べることになりました。「へぎ」とは板のことで、長い板の上にそばが並べられて出てきます。少し緑がかり、つるっとした食感は捨てたものではありません。
他に何か一品をと、壁に張られたメニューを見ますと、「甘草のごま和え」とあります。中国ゴビ砂漠の植物である甘草の和えものとは、これは珍しいと、注文をしました。
出てきたのはごまで和えた菜っ葉です。甘草はマメ科の植物ですから、小葉の複葉です。この葉っぱはどう見ても甘草の葉ではありません。ご主人に「どこから仕入れられましたか」と訊ねますと、「裏庭で取っとります」とのことです。お見せ頂くことにしました。ご主人の指さすところを見ますと、カンゾウはカンゾウでも、ユリ科の萱草でした。
萱草にはノカンゾウ(野萱草)とヤブカンゾウ(藪萱草)があって、ともに昔から山菜として食されています。
ご主人には、「甘草を仮名にされた方がいいですよ」とアドバイスをして、「甘草のごま和え」をお礼にいただきました。これは生唾ものの一品でした。山形に驚かされた一日でした。
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